Commentaries on the Wargames

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【読書感想記】「第二次世界大戦戦況図解」「武装親衛隊とは何か」

割と最近に買った本「第二次世界大戦戦況図解

表紙からも分かるようにWW2における各地域での進軍の様子を地図上で分かりやすく戦況図としてまとめてある本です。西部戦線から東部戦線、北アフリカ戦線、アジア・太平洋まで網羅されています。

ただ文章に誤字が多々含まれていたりと細かい部分の出来に関しては惜しい点も。

Company of Heroes Collectionをプレイしているとノルマンディーやらマーケットガーデンやら街の名前や地名だけ聞いてもピンと来ないことが多かったので、その手のゲームと地図を合わせて見ることで面白さが倍増するのではないでしょうか。

まあネットで調べれば幾らでもすぐに出てくるような物なのかもしれませんが…

一番印象に残っている(悪い意味で)モルタン反撃のミッションと合わせて当時の戦況図を見るとやはり感慨深いものがあります。

ゲーム内では第2装甲師団がモルタンを攻めているのですが実際にはさらに多くの師団が攻撃に参加したりしていたようで、私がゲーム内で苦戦した以上の激戦となったことが容易に想像できます。

個人的にこの手の地図とか戦況図みたいなのを見てるのが好きなんですよね。

FEとかでも各章の導入で地図に矢印で進軍ルートを表示してたりするところとか本当に好きでした。

 

もう1点「武装親衛隊とは何か」というのも最近購入していました。オットー大帝と同時に購入したのですが以前の記事では書いていませんでした。

こちらは武装親衛隊の装備品や迷彩服や参加した作戦の解説がされている本ですが、巻末には全武装親衛隊の師団の一覧なんかもあり、きっとマニアにはたまらない本でしょう。

CoHでも「第なんちゃらSS師団が~」という話がよく出てくるのでパッと見て確認できるのも良い。まあゲーム内でも出てくる師団は有名なところばっかりなのでネットでもすぐに調べの付くものではあるかもしれない。

本の内容的には武装親衛隊全般の解説がほとんどを占めてしまったおり、ヴィットマンやらバルクマンなどは巻末のほうで軽く解説されていただけだった。

武装親衛隊の装備や参加した戦いや国防軍との関わりなんかも分かりやすい本なのではないでしょうか。

よく分かり辛い外国人義勇SSなんかだとそこまで詳しく載っていなかったりするので結局この本を読んでも実は未だによく分からなかったりする。その辺りまでちゃんと網羅している本は何か無いものだろうか。

とはいえ外国人義勇兵部隊の成り立ちに関しては多少解説はなされている。

ドイツ国内のドイツ人に関しては国防軍が徴兵してしまうので国外のドイツ人から兵士を募集して補充しようという試みから、戦況の悪化を経て少しずつ条件が緩和されていくのだが……この流れはある意味「背に腹は代えられない」というドイツの厳しい状況が理解できるだろう。

ナチスが大事に抱えてきた思想より勝利を優先するといった合理性からこのような外国人義勇兵の募集に繋がっていくのは興味深い。

個人的に当時のドイツ(ナチスも含めて)の行動に理知的なものを強く感じるのはこういったところからなのかもしれない。しかしその「理知的(合理的)な悪」というところに私が強烈に興味を抱いたのも事実ではある。

それはともかくとして後方の部隊ともども結構えげつない戦争犯罪も平然とやっていたりするので実戦における武装親衛隊の活躍は「光と影」と言えるだろう。

そんな冷酷さを合わせ持っているからこそ戦場での活躍として活きたと捉えることが出来るのかもしれないが……

 

余談:

第二次世界大戦戦況図解と同じような内容の本で1万近くするもっと大きい本も(それこそ手に持って読みにくいぐらいの大きさ)ありましたが流石に手が出なかった。

まだ今でもあるのだろうかと思って書店を見に行ったのだが、もう既に棚には残っていなかった。