Commentaries on the Wargames

ゲームについてあれこれ書いていきます

半年経って改めて思うエンゲージへの不満

私が思うFEエンゲージにおける不満を書き殴ろうと思います。

まず作品を超えた共演感の低さという点です。記事タイトルにもあるような薄さの話でもあるのですが、その触り部分だけは過去の記事でも少し書きました。

歴代作品からキャラが出てきていても(過去作をプレイしていないプレイヤーへの配慮だとは思われるが)例えばマルスであればアカネイア大陸での二度の戦争の話をするわけでもなく、ただただ主人公やルミエルとの絡みや取って付けたような会話がほとんどを占めています。

強敵カミュや戦友ハーディンのことなどは、特に邪竜側から神竜側に鞍替えした主人公の過去の経緯と、同じく敵味方の両方を経験した彼らとのエピソードを踏まえてアドバイスやらに繋げる切っ掛けには出来たのではないでしょうか。

(そもそも過去の主人公云々の話などほとんど無いも同然ではあったが)

ヴェイルの豹変に関しても、同じような豹変具合であったはずのリオンのことを持ち出して「もしかして操られているのでは?」などとエイリークかエフラムが言う訳でもなく。

このような感じで、あくまで便利なパワーアップアイテムぐらいの感覚で過去作キャラが用いられている点には少しガッカリしていました。

 

一応各紋章士の外伝では多少この手の発言をすることもあるのですが…マルスでもドルーアと戦ったというだけでした。

DLCで追加された腕輪のキャラに関してはリンとヘクトルみたいに同作品で関係の深いキャラ同士なら会話もあったのですが…。

 

仲間同士で言うならばロイとエーデルガルトのように、片方は「竜と共存する世界」を信じ、もう片方は「竜の支配を拒絶する」ことを選んだキャラとして対比させることもなく、特にエーデルガルトは主人公やルミエルやソンブルに対しての拒絶感すらありません。

本編ではあれだけ憎んでいたはずなのに…

同じような見た目と名前のそっくりさん化してしまっていました。

 

ストーリー中に(それも物凄く雑に)指輪を奪われる展開にするぐらいなら、いっそ敵方としてメディウスやリオンやゼフィールが紋章士しても良かったのでは、とさえ思います。ラスボス戦の真っ最中に名前すらぼかして要素だけ出てくるよりは新規プレイヤーにも過去作への興味を惹かせる要素にはなったかもしれません。

その場合でもゼフィールとエーデルガルトのように「人が勝利した世界で、竜に世界を明け渡すために戦争を始めた」人物と、「竜が勝利した世界で、人が竜の支配を解放するために戦争を始めた」人物としてお互いにやり取りが成立したかもしれませんし、このような流れの会話にカムイ(中身が竜)が絡む、と言ったような話の展開のさせ方が取れたかもしれません。

そして実際に私が事前に情報を入れずに期待していたエンゲージはこんな感じの作品でした。

 

エンゲージ自体は発売当初からプレイはしていましたが、FEHでやってるノリをそのままCSに持ち出したかのような薄さ、拙さだったと私は見ています。

終始影の薄い紋章士たちと、終始紋章士に頼り切りのやはり影の薄い(だけどキャラ性だけはやたらと濃い)エンゲージ世界の人物たちによるペラ一枚で収まりそうなストーリーではあるものの、終盤の展開だけは実に感動しつつプレイはしていたのであんまり酷評したくない点もあります。

ただ邪竜の章においても、精巧な異形兵をヴェイル以外が作っていたり向こうの世界のヴェイルが既に亡くなっていたり…

もっと言うと主人公も一時異形兵になっていることも何も言わない、こちらのヴェイルに対して邪竜の章のモーヴは一切関わらず、といったような点もほとんど投げっぱなしのまま設定だけが大回しに回されるという展開には少々ついていくことが出来ませんでした。

とはいえ邪竜の章自体がプレイヤーがどのタイミングでプレイしていてもストーリーが破綻しないようにするためには仕方なかったのでしょうが…。

こっちのモーヴと邪竜モーヴを同時に操作出来るようにならず、邪竜モーヴは味方としても加入しないまま最期を迎えたりとWモーヴにならないようにするだけの配慮はしっかりとしてあったのは感心しましたが。

ラファールも異形兵を作れて紋章士の召喚も出来るならヴェイルより優秀だったはずですが、こちらの世界の彼はいったいどういう存在だったのやら…

DLCで真相が明かされるという要素でもなく、ただただDLCで追加されたストーリーをプレイしていても却って頭の中の「?」が増えてしまっただけでした。

それとも細かいことを気にしてしまってはいけなかったのでしょうか?

 

迂闊にオールスター的FEを作ろうとした結果、風花から入った勢も新規勢も歴代FE好き勢にとっても不満が残る作品になってしまった感が否めません。