Commentaries on the Wargames

ゲームについてあれこれ書いていきます

【映画】サメ映画の金字塔「Jaws」

偉大なるサメ映画の原点。

元々私はサメ系映画には微塵の興味もなかったのだが実はあのバルジ大作戦ヘスラー大佐役をやっていたロバート・ショウが出ているというのでBSで放送されるこの機会に見てみようと思った。

とはいえ何となく例のBGMが流れてサメが出て来て人が食われるパニック物という想像をしていたのだが序盤からしっかりとサメの姿など出て来はしない。まずは人間ドラマ的な展開から始まるのでいつサメが出てくるのか、というわくわく感がある。

そしてアメリカの片田舎の島の中で巻き起こる政治的配慮。

そう舞台となるアミティ島は夏の観光で食っている島であり、夏のバカンスに来る観光客の存在によって支えられていた。

そんな島で「人食い鮫の存在が知られたら誰も来なくなる」とひた隠しにしようと市長たちが画策し、またビーチを封鎖しようとしていた主人公の警察署長も結局は同意してしまう。ここまでで「結局鮫なんぞより人間のほうが遥かに恐ろしいのではないか」と思わせておきながら、案の定海水浴場で子供を襲い、またアメリカ本土からバカンスでやって来た大量の観光客の前でも悠々と人を襲う巨大鮫。

これで島の人たちも本腰を入れてサメ退治をしないとならなくなりプロのサメハンター(ロバート・ショウ)を1万ドルで雇いサメ退治に乗り出していく。

 

そうして1時間半以上経ってようやく人食い巨大ザメのご尊顔を拝めるというわけである。

(※再現した写真)

そしてロバート・ショウ含めた3人によるサメとの戦いが始まる。

 

前述した人間の怖さなど遥かに超える悪魔のような巨大鮫との戦いの中で最初は険悪だった主人公たち3人にも友情が芽生えだし、特にクイント(ロバート・ショウ)がWW2で海軍兵としてインディアナポリスに乗艦しテニアン島原子爆弾を運びその帰りの道中に船が撃沈され仲間たちがサメの餌食になったという話をする。

(私の知るロバート・ショウはドイツ軍装甲師団の指揮官だったが)

そんなロバート・ショウ演じるクイントもサメの餌食になってしまう。

そして最後はサメに酸素ボンベを咥えさせて銃弾によってサメごと爆発させるという形で勝利する。

パニックホラー物かと思いきや政治劇でもあり、男の友情物かと思いきや手に汗握るアクション銃撃物でもあった。

 

バルジ大作戦の時のような冷徹なドイツ軍人とは違い、豪胆な海のサメハンターを演じるロバート・ショウは本当に格好良い。

最初からそこ目当てで見ていた節があったので序盤のあまりロバート・ショウとサメの出番が少ない時間帯は少し退屈でもあったのだが、そこを越えて余りあるほどの終盤の迫力ある展開はかなり面白い。

サメ映画=B級というイメージを勝手ながら持っていたのだが、その原点であるジョーズを今まで食わず嫌い(見ず嫌い?)していた過去の私自身を恥じたい。

ロバート・ショウが出ていなければきっと興味すら持っていなかったであろう。

 

この記事のためではないが、前回の「007ロシアより愛をこめて」や「ナバロンの嵐」の記事を書いていた頃からロバート・ショウジョーズに出演していることを知って気になってはいたが、その後たまたまゲーセンでホホジロザメのぬいぐるみを見つけたので獲得していた。

なおエル本人はどうやらサメには全く興味がないようだ。